仏さまの展示
昨日、郷土資料館にて。
展示物の石仏に手を合わせる子供がいた。
本来なら道行く人々の心のよりどころであったはずの路傍の石仏さまは、ここ数十年の開発で行き場をなくし、郷土資料館に寄贈され、展示されている。
来館者の中に、これらの石仏さまに手を合わせる人がどのくらいいるだろうか。
ほとんどの人は、ただの展示物として、しかも、地味な展示物としてしか、これらの石仏さまを見ないのではないだろうか。
「これは神様だから、ちゃんと手をあわせるんだよ。」少しだけ大きな子が小さな子にそう教えていた。
この子供たちの純粋さに胸が熱くなった。子供たちにとっては、展示物なんかじゃない。神様なのだ。
(本当は仏様だが、この場でその違いを語るのは野暮だろう)
たちまち友達になりたくなり、話しかけた。聞くと、近くの施設で暮らしており、いつも小学3年生の子が1年生の子を連れて遊びに来ているという。
様々な事情で普段は自分のお家では暮らせない子供たち。
資料館のエントランスにある大きな地図を指差しながら「ぼくのおうちはここ!」「ぼくの前の小学校はここ!」と嬉しそうに教えてくれた。
この子たちが、一日も早くご家族と幸せに暮らせる日が来ますように。それまでは施設で沢山の素晴らしい友達が得られますように。
来週から東京国立博物館で「阿修羅展」が開催される。「阿修羅ファンクラブ」なるものまで発足しマスコミでも賑やかに宣伝している。私も楽しみだ。
が、阿修羅さまは、仏さま・信仰の対象であることを忘れたくはない。美術鑑賞品ではないのだ。
郷土資料館で石仏さまに合掌していた小学生の姿をこころに留めていよう。
阿修羅様と写真を撮りたいと言って、なぜかウルトラマンのポーズを決める念々(娘)。
合掌 坊守―住職の妻―の日記
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